kumimam’s blog

AD/HD児とともに

ゲーム機を与えてみる

私の知る限り、AD/HDの子は上手に育てないと自己肯定感や自尊感情が育ちません。

逆にいえば、AD/HDの子が「自分は捨てたものではない」と自分なりに胸を張って生きていける人になってくれれば、その子育ては成功と考えて良いのではないかと思っています。

さて。我が子を見ていると・・・

最近「欲」がない、ということに気が付きました。

そういえば私も幼い頃から「向上心がない」とか、大人になってから「欲がない」と言われることが多くありました。

自分が誰かに勝つこととか、高い評価を受けることを、特別嬉しいことだと思わないのです。

そして、それと同じような感覚が我が子にもあるのだとしたら、それはちょっと工夫が必要なのではないかと考えるようになりまして、、、。

「あのさ。今度、動物園のふれあい広場でチャボをつかまえて抱っこできたら、ニンテンドーのゲーム買ってあげる」

と冗談を言ってみました。

我が家は、ずっと子どもには電気で動くおもちゃを与えずにきましたから、ゲーム機なんかとんでもない話です。

「どうせハツカネズミも触れないんだもの。チャボなんて無理に決まってる」

と思っていたのですが、いざその日になると、子どもは朝から早く行こう、早く行こうと私に言います。

着いてみると、今月からふれあいコーナーは入れ替え制になっており、整理券がないと入れません。

「次の整理券配布開始時刻は〇時です」

ヒー。20分待って整理券をもらい、その券で入れるのが更に遅い2時間後です。

家族連れで座るベンチもない中、ひたすら待ち、ようやく順番が来たのですが・・・。

チャボの前の第一関門。モルモットがつかまえられません。

背中から前足の付けあたり、脇の下に手が入れられればモルモットは暴れず捕まえさせてくれるのですが・・・。

「んーーー。えーーーーっと。んーーー」

手を出そうかどうしようかと悩んでいるうちに、モルモットがひょいと向きを変えてしまい、別のモルモットを捕まえようとすると、またビクビク悩んでいるうちに横を向かれてしまい。

そのうちに制限時間の20分経ち、入れ替えの時刻となってしまいました。

慌てる子どもに、もう1枚、次の次の回の整理券があることを伝えると、

「ねえ、チャボはナシにして、モルモットとネズミだけじゃだめ?」

と食らいついてきます。

交渉の末、チャボは尻尾の先でもどこでも、一瞬でいいから触ればOKとし、あとはモルモットの抱っことネズミを掌に乗せることになったのですが・・・。

待つだけでも大変。そして、2回戦も簡単にはいかない。

結局、私も手伝いながらギリギリのところでクリアさせたところ、

「お願いだから、約束通り買って!」

ときました。

お店に見に行ってみると、ちょうど本体だけを買うと無料でソフトが1つダウンロードできるキャンペーンをやっていて、いろいろ約束をして買うことにしました。

1.もうガチャポン等の無駄なおもちゃはやらない

2.しばらく通っていた駄菓子屋さんにも行かない

3.家からは絶対に持ち出さない(友達とゲームで遊ばない)

4.やる時間を決めて、守れなかったら私が没収または破壊する

5.勉強(宿題)、手伝い、歯磨き等の身の回りのこと等をきちんとする

1と2は、少なくともゲーム機分のお金が浮くまでは禁止、ということにしてみました。

そして、その夜にゲームを使えるようにし、翌朝からゲームを初めてみますとどうでしょう。

「〇〇をして!」

と声をかけると、必ずその試合が終わったところ等でパタンと閉じてすぐにやめます。(すぐにやめないと、私に破壊されます)

そして、パタンと閉じて次の行動に素早く移ると、私が褒めます。

「あれ?いつも、こんなに褒めてたかな~???」

そうなんです。頑張るためのきっかけになっているのです。

「もしかして、これもアリかな~???」

これまでずっとアナログの世界で遊んできたので、外遊びや友達と走り回って遊ぶのが大好きです。ボードゲームや将棋等も喜んでします。

AD/HDという、人一倍褒められた記憶が残りにくい特性があるとするならば、ゲームをパタンと閉じるたびに褒められて、生活も快適になるのなら、それでも良いのでは、と思うようになりまして・・・。

今日も、

「ちゃんとゲームをやめて、やることやって、歯磨きもできたね♪」

と言いながら、カレンダーに貼るご褒美シールを渡しました。

しばらく様子をみてみようと思います。